自己破産手続き中、どんな生活になる?
強い決意で自己破産に踏み切ったとしても、すぐに免責となるわけではありません。
所要期間は人それぞれではありますが、僕の場合は約1年ほどかかりました。
この記事では、「自己破産手続き開始から免責まで」の期間をどのような生活が待っているのか、実体験を混ぜながらご紹介します。
そもそも自己破産とはどういった制度なのかについては、こちらの記事で詳しく書いています。

返済はどうなる?
もっとも気になる返済についてはどうでしょうか。
僕の場合、受任通知が送られた後は、債権者への返済を一旦ストップすることになりました。
どういうことか簡単に記していきます。
弁護士や司法書士から債権者へ受任通知が届く
自己破産手続きするうえでは多くの方が弁護士や司法書士に依頼することでしょう。
借金の債務整理などの依頼を受けた弁護士や司法書士から、貸金業者などの債権者に対して、自分が代理人になったことを知らせる文書を送ります。
それを受任通知と言います。
受任通知が送られるとどうなるか
僕の場合、受任通知が送られた後は、それまで続いていた返済や債権者との直接のやり取りが止まりました。
貸金業者などは、弁護士・司法書士から受任通知を受けると、原則として債務者本人への直接の取立てが制限されます。
以上のことから、僕は一時的に返済から解放されるようになりました。
その後の債権者とのやり取りは、基本的に代理人(弁護士や司法書士など)を通して行われることになりました。
僕が支払いを続けていたもの
僕は1件だけ債務整理を行わないものがありました。
当時端末代の割賦契約を結んでいた携帯キャリアです。
当時は端末を使い続けられるか不安でした。今後の生活のことも考えての判断でした。
僕の場合、当時利用していた携帯電話の端末代については、弁護士と相談したうえで支払いを続けていました。
ただし、自己破産では一部の債権者だけに返済することが問題になる場合があります。僕のケースを一般化して「残したいローンだけ選べる」という意味ではありません。実際の対応については、依頼している弁護士などの専門家に確認してください。
返済が止まり、僕の生活はどう変わった?
これまでは、以下の表のようなやりくりでの生活でした
| 項目 | 金額 |
| 収入 | 約20万円 |
| 生活費 | 約10.7万円 |
| 返済額 | 約9.3万円 |
僕の場合、返済が止まったことで、それまで返済に回していたお金を食費や生活用品などに使えるようになりました。
食生活の改善、身の回りの整理など、返済によって生活費を圧迫されている状態では難しかったことができるようになりました。
ただし、返済ストップしている期間というのは、債務について根本的な解決をしていない状態ですのでその後の生活には注意が必要です。
この期間の思い出
破産に踏み切るとき、家具家電などの生活必需品をほとんど売却していました。
僕の場合はまず、生活用品を揃えるところから始まりました。
結果論ではありますが、
「どうせ自己破産するなら、その場しのぎのお金のために家具家電を売らなきゃよかったな」
そんな思いで生活していました。
でも間違っていなかった
僕個人の考えになりますが、破産手続き中に返済負担が軽くなるのは、生活の基盤を立て直すためであると考えます。
家財の多くを持っていなかったのは僕自身の個人的な事情であり、万人に当てはまることではないと思います。
とはいえ、その期間中に生活用品が揃い、不便のない生活ができるようになりました。
今だから思う、この期間の過ごし方
金銭的負担が軽くなったことで外出頻度が増え、友人との交際費にもかなりのお金を使いました。もちろんその当時は楽しく幸せな時間を過ごしました。
当時どのくらいのお金が手元に残り、実際にどう使っていたのかは別の記事で詳しく振り返っています。

これまで収入の大半を返済に回していた分をどう使うか、反省として振り返ることがあります。預貯金としてもっと多く残せた気がしてなりません。
定期預金や資産運用などについて、もっと多くの知識や柔軟な考え方を持って将来をしっかり考えて行動していれば、今の生活はまた違ったものになっていたんではないかと思う日も少なくありません。
手続き関連で実際にやったこと
僕は自己破産するにあたって、代理人として弁護士へ依頼しました。
思っていた以上にやることがあり驚きました。
破産手続き開始から、免責を受けるまでのおおまかな流れです。

自分のお金と財産をほぼ全部確認された
- 通帳
- 給与明細
- 保険証券
- ローン契約書
- 車検証
- 借金の一覧
- 保険の支払額
- 解約返戻金
- 時価20万円を超える所有物の有無
中でも通帳は丸ごと預けたため、振込履歴や入出金履歴も確認されました。
給与振り込みや引き落としなど、誰しも似た内容が記帳されているものだと思いますが、とても恥ずかしく思ったことを覚えています。
過去とこれから、2つの家計簿を作った
破産に至るほどの生活内容を家計簿にまとめるよう指示を受けました。
それに加え、返済がなくなってからの生活も家計簿にまとめるよう言われたのですが、健康的な生活を送るにはどれほどお金がかかるのかもこの時改めて知りました。
一番嫌だったのは、自分の浪費を正直に説明すること
借金を始めた時期や理由、何にお金を使ったのか。それまでの経緯を時系列にして、端的に、でも隠さず説明しました。
特に嫌だったのは、自分が浪費してきたことを他人に説明することでした。
時系列を伝え方は、電話か文書かの選択肢をいただきましたが、僕は文書を送ることにしました。
「破産まで追い込まれた原因が、自分自身であった」
自分の口からそんな説明をするなんて、恥ずかしくてできませんでした。
とても愚かでカッコ悪いと思って、「話したくない」「説明したくない」「思い出したくない」、自分の生き方を本気で嫌になる出来事でした。
実際に弁護士に会ったのは、「最初に相談に行った時」と、「裁判所へ赴いた時」の2回だけでした。
その間、LINEでのやり取りがほとんどで、電話も数回のみでした。
手続き中でも、普通の生活はできた
日常の買い物や、銀行口座の利用など、これまでと変わらず生活を送ることができました。
しかし、弁護士からストップのかかっていたこともあります。
- 新たな借金をしないこと
- 一部債権者への返済をしないこと
- 債権者から連絡が来た場合、対応しないこと
- 高額な買い物をしないこと
- 債権者である銀行口座を利用しないこと
- 必要以上の機種変更は控えること
正直な気持ちでは、もっと生活に制限があると思っていました。
ですが、思っていた以上に普通に生活できることに驚きながらも、制限を設けられていたことで自由に生活できている感覚はありませんでした。
「計画外のことをどこまでしていいんだろうか?」
と分からず、生活を監視されているような窮屈さを感じていました。
やることを終えた後の「待つ時間」が長かった
自分がやることである書類提出や弁護士との一連のやり取りを終えてからは、特にやることがありませんでした。
「この先どうなるんだろうか」
自己破産の経験がない僕は、「わからない」ことへの恐怖と不安を感じていました。
受任通知が送られて少し過ぎたころ、僕は思い付きで信用情報を開示してみました。
するといくつもの「異動」の文字がありました。
僕はこの時、スッキリしたような感情を抱いたことを覚えています。
今思えばあの感情は、安堵や解放感などではなく、
「もうブラックリストに載ったわけだし、あがいても意味ないじゃん」
という開き直りです。
いい意味なのか悪い意味なのかわかりませんが、そこで開き直っちゃいました(笑)
自己破産手続き中に気づいた、自分の意外な一面
自己破産手続き開始から免責までの期間は、体感的にかなり長い時間で、多くのことを考え悩みました。

それでも一番僕を驚かせたのは、僕自身の強さでした。
だって自己破産するんですよ?経済的に崩壊したわけです。
それなのに開き直るような、強さ(鈍感さ?)を持っていたことに自分で驚きました。
いえ、決して開き直ったことを褒めているわけではありません。そんな時こそ気を強く持つべきだということを、自分に教えられた気分になったということです。
